天照はこの国の最高神として、アラマツリはこの国の 悪しき力を象徴するものとして古来から存在している。

善と悪、幸福と不幸、生と死――天照とアラマツリに由来するそれらは全て 人間に内包されている。

アラマツリは時に具現化し、時に人間に悪影響を及ぼして世間を騒がせる。

主人公である黒鳥由弦は都庁に働く公務員である。
所属は都庁7階に存在するアラマツリ対策課。

アラマツリを見、対抗できる人間達が集まった部署であり、 その選抜方法は様々だが、最後は代々木の時計塔の上にある巨大な花を見ることが出来るか、であった。

黒鳥が所属してから3年。

東京は今日も変わらずアラマツリが漂っている――……。




命を吊るモノ —東京殺人鬼—(Cool-B VOL.110 掲載)

岐路 —東京殺人鬼—(Cool-B VOL.111 掲載)